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WWF、エキゾチックペットに関するアンケート調査を実施…95%が規制強化が必要と回答

WWF、エキゾチックペットに関するアンケート調査を実施
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世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は、日本におけるエキゾチックペット人気を受け、エキゾチックペットの利用とその問題に対する一般市民の意識を明らかにするアンケ―ト調査を実施し、結果を発表した。なお、同調査ではエキゾチックペットを「一般的なペットとして飼われている動物以外で、特に外国産の動物や野生由来の動物」と定義している。

日本は世界有数のエキゾチックペット市場であり、カワウソ、ハリネズミ、フクロウのほか、数多くの希少なカメやトカゲ、カメレオン、カエルなどの動物がSNSやマスメディアを通じて人気を集め、一般家庭やカフェ施設での飼育を目的に売買されている。

実際、日本のフクロウカフェに代表されるエキゾチックアニマルカフェの数は、東・東南アジア地域で最多であるとされる。しかし、こうしたエキゾチックペット人気の裏に、感染症、動物福祉、絶滅危惧種、密輸、外来種といった問題が潜んでいることはまだ十分に知られていない。

今回、WWFジャパンとして初めてエキゾチックペットの利用に関する日本の意識調査を実施。調査は、2月1日から3日にかけ、15歳から79歳までの1000人を対象に、オンラインアンケート形式で行われた。

その結果、3人に1人(33%)がエキゾチックペットに触れてみたい、6人に1人(17%)が飼ってみたいと回答。特に若い世代で人気が高く、接触・飼育意向を持つ人の割合は10代では2倍近くに上ったほか、10代男女、20代男性、30代女性で、触れてみたい割合が50%を超えた。

さらに、感染症、動物福祉、絶滅危惧種、密輸、外来種の5つの問題について、68%がよく知らない・全く知らないと回答。その一方で、これらの問題について情報提供した結果、95%が問題だと思う・やや問題だと思うと回答し、最も重要な問題として60%が感染症、次いで18%が絶滅危惧種を挙げた。

また、95%が規制強化が必要だと思う・やや必要だと思うと回答したが、このうち必要だと思うと回答した割合は、年齢が下がるほど低下する傾向が認められた。また、情報提供後も、25%が触れてみたい、14%が飼ってみたいと回答し、特に後者の減少幅は情報提供前と比べてわずかだった。

今回の調査で、日本ではエキゾチックペットに関わる問題の認知度が低いものの、知識を得れば問題意識を持つことがわかった。その一方で、特に若い世代に多い潜在消費者は、知識を得ても飼育意向を変えない傾向が見られた。

WWFジャパンは、日本のエキゾチックペット利用に関わる問題を解決するためには、適切な規制を早期に導入する政策努力に加えて、一般への広い普及啓発による社会規範の醸成、さらに潜在消費者にターゲットを絞った行動変容と事業者側の改善が欠かせないことが明らかになったとし、これらの実現に向けて幅広いステークホルダーと協力し、取り組みを進めていくとしている。

《鈴木まゆこ》

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