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【ズボラ女子とわがままウサギ vol.10】動物病院選びとセカンドオピニオンの大切さ

ホーランドロップイヤーのけまり
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これまでも何度か、ウサギの主食を硬いチモシーにすることで、毛球症予防になることをお話ししてきましたが、硬いチモシーを食べさせた方がいい理由は、他にもあります。

ウサギの歯は、放っておくとどんどん伸びる

うさぎなどの齧歯類は、⻭が⽣涯伸び続けます。硬いチモシーを食べることで、その伸びた⻭がすり減っていき、適切な⻑さを保つことができるのですが、ペレットフードや生野菜など、柔らかいものばかり食べさせていると擦り減らないため、伸びすぎて噛み合わせが悪くなってしまうのです。

この、噛み合わせが悪くなった状態を、不正咬合と呼ぶのですが、そうなると食べ物を食べることができなくなり、何らかの体調不良を引き起こす原因になってしまいます。 これらの理由からも、硬いチモシーを食べさせることは、ウサギにとって良いこと尽くし! 食べさせない選択肢はありません。

けまりが急な体調不良に…

ウサギの生態を少しずつ学びながら、今回こそはウサギにとって長生きと言われる10歳を目指すぞ! と、食べ物や生活習慣など、色々なことに気を遣いながら続けていた「けまり」との生活でしたが、6歳をこえた頃に、急な体調不良に見舞われます。

症状としては、食欲がなく、どんどんうんちが小さくなっていき、うずくまっていることが増えるなど、いつもの「うっ滞」とあまり変わりませんでした。

私は、すぐに近所の動物病院に連れて行き、いつも通りの処置をしてもらいました。普段は処置をしてもらって処方された薬を飲ませると2~3日で回復するはずのうっ滞の症状が、全く改善されません。以前私は、もう少し様子を見ようと少し病院に行くのを躊躇してしまったことで、先代の「けだま」を失った経験から、具合の悪そうなけまりを毎日病院へ連れて行きました。

しかし、処置は毎日同じ。けまりの体調が改善する様子も見られません。そんな日々が続いたある日、仕事から家に帰ってくると、床の上で力なく、ぐったりとしているけまりの姿を見つけます。

体から力が抜けきったようなその姿に私は驚き、すぐにいつもの病院へ連れて行きました。すると先生は「お腹を切り開いて、溜まっている毛を取り出す方法もあるけど、年齢も年齢だし、最後は一緒に居たいでしょ?」と、言ったのです。お金なら、いくらかかっても構わないから助けてほしい。それぐらいの気持ちで、必死に毎日看病をし、病院に通っていた私は、どうしてもその諦めの言葉が受け入れられず、ウサギを見てもらえる良さそうな病院をネットですぐに探し、セカンドオピニオンを受けに行きました。

ウサギもセカンドオピニオンは重要

「何とかしてください!!!」半泣き状態で駆け込んだのは、家から約1時間強ほどかかる、少し遠くのエキゾチックアニマル専門病院でした。

そして、「うっ滞自体は、もう大したことはないです。ただ、何らかの原因で循環が上手くいってないみたいですね。血液検査をしましたが、耳から取った血液と、足から取った血液では全然成分が違っていました。」と、診断されたのです。その後、血液の循環を良くするために、2週間ほど毎日点滴に通い、利尿剤などを併用しながら処方された薬を与えていると、見る見る回復していきました。

最初の病院では、症状とレントゲンによりうっ滞と診断され、いつもより具合が悪そうだと何度、訴えても新たな可能性を考えてはくれず、最後は諦めの言葉をかけられました。あのまま、1人目の先生が言った通り、諦めて残りの時間を一緒に過ごそうと考えてしまっていたらと思うと、今でも怖くなります。

もちろん、本当にダメなときはあると思いますが、これは、改めてセカンドオピニオンの大切さを実感した出来事でした。

先川知香:モータージャーナリストとして全国各地を駆け回る、乗り物が大好きな干物系女子。ウサギの「けだま」と出会ったことをきっかけにウサギの魅力に夢中になり、現在は3代目愛ウサギの「ゴジラ」と同居中。

《先川知香》

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