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ねこ棚を作る!前編…まずは基本設計と材料加工【ねこDIY】

ねこDIY:ねこ棚をつくる 前編
  • ねこDIY:ねこ棚をつくる 前編
  • くつろぐ我が家の愛猫「うすちゃ」
  • ねこDIY:ねこ棚をつくる 前編
  • ねこDIY:ねこ棚をつくる 前編
  • 2×4 SPF材を天井の高さに合わせてカット
  • 棚の土台として2×4SPF材を利用する
  • 棚板は加工済みのキットを利用
  • 棚板はこのまま使ってもよいが、柱の間におさまるようにすこし加工する

ねこDIYの花形。それは壁に取り付けるキャットウォーク、ねこ棚だ。DIYの覚えがない人でも猫を飼っていれば自分の家に作りたくなるものだろう。今回はいよいよ「ねこ棚」に挑戦する。

ねこ棚(いや、普通の棚も)は、猫にとっては遊び場でありくつろぎの場。2次元的な部屋(壁)で3次元的な「立体機動」を可能にする。特に野良出身の猫の場合、なわばり争いなどで高い位置がアドバンテージになることを知っている。

人間(飼い主)にとっては、かわいい猫がまるで絵画のように壁の目線の高さにくるねこ棚はまさに癒しアイテム。ねこDIYとしても避けて通れない道だ。

2×4材利用で壁に穴あけせずに棚をつける

ねこ棚や壁付けのキャットウォークは、色々なものや方法がある。ねこ専用のボックス状になった製品も売っていたりするが、壁に棚が適当な間隔、段差であれば猫は勝手にそこを移動するし、スペースがあれば休憩もする。

ホームセンターで好きなサイズの板を、棚用の受け金具を買ってきて壁の空いているスペースに取り付ければよい。もっとも簡単で安上がりな方法だ。複数の棚のレイアウトを簡単にしたいなら、ステンレスやアルミの棚柱を壁に取り付ける方法もある。商品陳列棚などに使う、棚受けの金具用の穴が等間隔で空いたレール上の金具だ。本棚や納戸の内側に取り付けて、棚板の高さを調整する場合にも利用する。

似たような方法では、壁に多孔ボードを取り付けてもよい。格子状に開けられた穴にフックや棚受けを好きに取り付けられる。しかし、これらは棚柱やボードの固定に木ネジなどを使う。原則として壁に穴を空ける必要がある。

そして、繰り返しになるが我が家は「穴あけ、釘打ち禁止」だ。なので、今回のねこ棚は2×4(ツーバイフォー)の角材を使う方法にした。最近、ホームセンターにいくと2×4 材用をインテリアリフォームに使うためのアクセサリーキットが売っている。スプリングやアジャスターで床と天井につっぱる形で自立させるスリーブや棚受け、ジョイントなど種類も豊富だ。

これを壁ぞいに数本たてて、そこに棚受けを打ち付けるなり固定すればよい。穴を空けるのは角材のみなので棚のアレンジも自由だ。

作業を見守るうすちゃ作業を見守るうすちゃ

インテリアリフォームに便利な2×4材

というわけで、ホームセンターで角材と適当な棚板を探しに行った。2×4材は規格としては1×4、2×6、2×10などさまざまなサイズがあるが、一般的なホームセンターで扱っているのは1×4か2×4のことが多い。1×4などは板厚が薄いので床から天井まで立てるには2×4がいい。なお、2×4は角材のサイズを表しており、2インチ×4インチという意味だ。だが、1インチは25.4mm。2インチだと50.8mmになるが、2×4の寸法は38×89mmで計算が合わない。これは、もともと住宅などの構造材として規格化されたもので、使用時は1/2インチの壁板と込みで2インチ、4インチになる寸法になっている。

長さは天井までの高さで選ぶ。一般的な住宅なら6フィートか8フィートあれば十分だ。あとは何本たてるかで本数を決める。我が家の場合、2365mmくらいだったので8フィート(2438mm)のものをとりあえず3本立てることにした。このままだと天井に使えるので、角材を少し切り落とす必要があるが、ホームセンターのカットサービスを利用してその場でカットしてもらった。カットする長さは、壁に固定させるアタッチメントの説明書に従って決める。自分はスプリングで固定するタイプを選んだ。

2×4 SPF材を天井の高さに合わせてカット2×4 SPF材を天井の高さに合わせてカット

角材の材質はSPF材が加工しやすくてよいが、2×4材は本来見えないところに使う材木なので、表面の処理、汚れ、保存状態によっては微妙にたわんでいたり曲がっていたり傷が入っていたりする。傷やたわみは、程度によって自分で選ぶしかない。表面のささくれや汚れはサンダーできれいにすることをオススメする。

棚板は加工の手間や無駄を考えてキット利用

次は棚板だ。我が家のうすちゃは体重が6キロある。それを考慮すると、あまり薄い板、長い板は使えない。奥行も20センチ以上はほしいが、あまり手前にせり出しても困る。手ごろな板材を探していたら、壁用に加工された化粧棚のキットを発見した。きれいに加工されているので値段が高かったが、ホームセンターのカットされた集成材やMDFボードだと、必要な棚をとるのに無駄も多かった。この加工ボードは奥行25cm、長さは45cm、60cmの2種類があり、小さい方でもうすちゃが乗れるサイズだ。

棚板は加工済みのキットを利用棚板は加工済みのキットを利用

棚受けも同じ材質でしゃれたデザインになっている。各部材も角が丸く処理されている。棚受けは、ビス止めできるが、壁の木ネジにひっかけて固定することもできる。これだと、固定の穴は棚受けひとつに対してひとつで済む。棚の位置や高さを変えたいときも作業がしやすい。穴が少なければ外した後の補修作業も楽だし目立たない。

板を何枚も買って、寸法を切り出して、端切れがたくさん出るより、高くてもキットのほうがよいと判断した。

棚板は角材の間に入るように角を切り落とす

設置する場所をイメージして、角材の本数と棚の枚数を決めた。設置場所は書類などを収納しているエレクターの後ろとして、エレクターの上から棚にアクセスできるようにする。棚板は大小2枚ずつと、30×20cmのさらに小さいものを1枚購入した。大小の棚板を交互に段違いで配置し、最小のやつは場所があまったら見晴台のようにつけてもよいと、予備的に買ってみた。

棚板はキットにしたため、下処理は2×4材のサンダーかけで良かったのだが、棚板をそのまま取り付けると、壁との隙間が5cm以上になる。角材の厚さと、天井と壁の廻り縁、床と壁の幅木の厚さで棚板が壁にぴったりくっつかない。手足がその隙間に落ち込む危険がある。そのため、棚板の壁側の両案を、角材の幅と厚さ分だけ切り落として、板が回り込むようにした。角の切り落としはジグソーで行った。

一番小さい棚板は中央部分を2×4のサイズで切り込みを入れる一番小さい棚板は中央部分を2×4のサイズで切り込みを入れる

こんな感じで棚板を加工したこんな感じで棚板を加工した

これで部材は揃ったので、次回はいよいよ設置と組み立て作業に入る。

《中尾真二》

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