10月29日、神戸・新港突堤西地区（神戸市中央区）に都市型アクアリウム「átoa（アトア）」が誕生する。
施設名「átoa（アトア）」は、Aquariumu（水族館） to（と） Art（アート）が掛け合わさった造語。その名のとおり、デジタルアートや舞台芸術を駆使したアート空間の中に、約100種類3000点もの生き物たちが共存する。
館内は計8つのゾーンに分かれており、各ゾーンのテーマに沿った展示と空間演出がなされている。入場口を入り来館者を待っているのが「CAVE－はじまりの洞窟」だ。鏡面加工を施された壁面と床面に魚群型の照明が乱反射し、万華鏡の洞窟を歩いているかのような演出となっている。
幻想的な洞窟を抜けると海中世界を体現した「MARIN NOTE－生命のゆらぎ」が広がる。空間全体を覆うウェーブ照明と潮の香りが漂う演出、さらには円柱型の水槽にトラフザメやチンアナゴなどの海の生き物が展示され、まるで海中を浮遊しているかのような感覚を楽しむことができる。
2階展示の目玉のもう1つが「EREMENTS－精霊の森」だ。霧が立ち込める樹海の森、まるでおとぎ話の世界に入り込んだかのような世界で、淡水魚やアルダブラゾウガメなどの爬虫類、さらには水族館では珍しいウッドチャックなどの可愛らしい生き物たちにも出会うことができる。同館では、こうした従来の水族館施設では出会うことのないユニークな生き物が展示されていることも大きな特徴となっている。
3階には“劇場型アクアリウム”を存分に楽しめる2つのゾーン「MIYABI」と「PLANETS」がある。日本の風光明媚な和の世界を表現するゾーン「MIYABI」では、切り絵作家 酒井敦美氏による光の切り絵のショーを楽しむことができるほか、足元ではガラスで覆われた床のすぐ下に魚が泳ぎ、まるで日本庭園の上を歩いてるかのような不思議な感覚を味うことができる。
「PLANETS」では宇宙空間や深海の世界を体現。ゾーンの中央に鎮座する直径3メートル・日本最大級の球体水槽「AQUA TERRA」、床に埋め込まれた光ファイバーと天井から降り注ぐレーザーとミストにより、空間全体が無数の星と光のベールに包まれる。
4階は屋外展示。「SKYSHORE 空辺の庭」では開放的な空の下、フンボルトペンギンやコツメカワウソなどの海獣類たちと会うことができる。また、4階にはアトアカフェが併設され、思わず写真を撮りたくなるようなフードやドリンク類が提供される。
さらに、展望デッキ「ROOF TOP」からは、ハーバーランドやメリケンパークが一つの構図の中に収まり、昼はもちろん夜には神戸ベイエリアの美しい夜景を楽しむことができる。
