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パンダの赤ちゃん、歯が生えて動きも活発に…音慣れの練習中 上野動物園

ジャイアントパンダの子ども(オス、96日齢)
  • ジャイアントパンダの子ども(オス、96日齢)
  • ジャイアントパンダの子ども(メス、96日齢)
  • ジャイアントパンダの子ども(左:オス、右:メス、96日齢)
  • シンシンとメスの子ども(96日齢)
  • シャンシャン(1568日齢)
  • リーリー

上野動物園(東京都台東区)は、ジャイアントパンダの双子の赤ちゃんと母親「シンシン」の近況を発表した。

双子の子どもは生後3ヶ月を迎え、2頭とも良好な健康状態で体重も順調に増加している。28日(97日齢)の時点で、体重はどちらも5550gだった(体長は21日に計測。オスが59.0cm、メスが59.5cm)。

母親のシンシンが1頭の世話をしている間、もう1頭は保育室内で飼育管理しており、9月23日の9~10時台に、子どもの入替えを実施。現在はメスの子がシンシンと一緒に過ごしており、オスの子が保育室にいるという。母親に抱かれている子は母乳を飲んでおり、保育室内の子は人工乳で哺育、入替え間隔は母子の状態を見ながら10~15日ほどを目安としているそう。

2頭とも1日の大半は寝て過ごしているが、起きている間は動きが活発になってきている。特に、メスの子は前足で上半身を支えながら頭だけでなくお腹も持ち上げられるようになり、移動する範囲が広がってきたという。また、口腔内を確認すると歯の本数が増えており、オスの子は5本に、メスの子は8本になるなど、順調に成長している。しかし、物を識別するほど目が見えているかは依然として明確ではなく、現段階ではまだ判断できないそうだ。

人の声や物音に慣れさせる目的で9月16日から日中のみ非公開室でラジオを流していたが、9月22日からは保育室でも流し始めたとのこと。

母親のシンシンも健康状態は問題なく、非公開の室内で過ごしている。餌はモウソウチク、シノダケ、マダケなどのタケ・ササ類を中心に、副食であるニンジン、パンダ団子、リンゴもよく食べているという。なお給餌量は、シンシンの採食状況や子どもへの授乳を鑑みて適宜変更しているそう。休息時や採食時に子どもから離れる時間が増えているとのことだが、体を舐めたり授乳を行ったりするなど、これまで同様に落ち着いた様子で子どもの世話を行っているという。

同園では、引き続き、シンシンと子どもの健康状態や行動について24時間体制での観察を続け、必要に応じて子どもの身体検査や測定を行うとしている。ただし、実施時期は不定期。なお、シンシンが子育てに専念できるよう、6月23日から西園「パンダのもり」を展示中止にしており、これに伴いしばらくの間はオスの「リーリー」も観ることができない。

また、リーリーと東園パンダ舎にて展示中の「シャンシャン」も良好な健康状態で、9月25日測定の結果、リーリーの体重は139.6kg、シャンシャンの体重は88.2kgだった。

《鈴木まゆこ》

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