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デジタルで蘇った絶滅動物に会える「REVIVAL ZOO 再生動物園」…渋谷で開催

ドードー(REVIVAL ZOO 再生動物園)
  • ドードー(REVIVAL ZOO 再生動物園)
  • フクロオオカミ(REVIVAL ZOO 再生動物園)
  • オレンジヒキガエル(REVIVAL ZOO 再生動物園)
  • ニホンオオカミやステラーカイギュウなどその他の絶滅動物について解説するパネルも
  • ニホンオオカミやステラーカイギュウなどその他の絶滅動物について解説するパネルも
  • 『動物の箱船 PHOTO ARK』などの書籍も展示
  • 絶滅動物の再現は、動物学者の今泉忠明氏が監修
  • こちらの動きに応じて、リアクションしてくれる

自然保護、環境保全への訴えが、年々各国で強まっている。相次ぐ異常気象やそれに伴う自然災害によって、危機感を抱く人が増えているからでもあるだろう。人間の営みが、直接的もしくは間接的に、自然環境や生態系に大きな影響を及ぼしたことで、絶滅していった動物も多い。

彼らを知ることで、せめて絶滅の危機に瀕する動物たちを一種でも減らしたい。そんな思いから生まれたのが「REVIVAL ZOO 再生動物園」だ。“地球環境について考える日”として提案された4月22日のアースデイに合わせて、MIYASHITA PARK4階にある渋谷区立宮下公園で、すでに地球上から絶滅してしまった動物たちに“会う”ことができる。

最新鋭の技術で蘇る絶滅動物の姿

メイン展示となるのは、ビッグスクリーンに映し出されるデジタルインスタレーション。絶滅してしまった動物の中から選ばれた3種、鳥類のドードー、哺乳類のフクロオオカミ、両生類のオレンジヒキガエルが、最新鋭の技術で映像として蘇った。

制作したのは、世界最高峰のドキュメンタリーチャンネル「ナショナル ジオグラフィック(ナショジオ)」。そのトレードマークであるイエローボーダーをくぐり、3種の中から誰に会いたいかを心に思い描きながらスクリーンに近づくと、動物たちが現れる。手を振ったり、歩いたりすると、動物たちもこちらをのぞき込んだり、飛び上がって喜んでくれたり、近づいてきてくれたり…。ひとしきりコミュニケーションを取ると、彼らは自分たちの世界へと帰って行く。去って行く後ろ姿を見ていると、とても切ない気持ちになり、彼らをはじめ絶滅動物たちについてもっと知りたくなるのだ。

フクロオオカミ(REVIVAL ZOO 再生動物園)フクロオオカミ(REVIVAL ZOO 再生動物園)

彼らはどんな姿をしていて、どんな風に動き、暮らしていたのか。実際に動く彼らを知ることは、永遠に失われたものの大きさを知るきっかけとなり、今後を考えていく上での小さな、だか確実な一歩になるはずだ。

例えば、今まさに絶滅の危機に瀕している動物たちのために、こんな風に行動するのもいいだろう。インスタレーションそばに用意されているセルフィースタンドを使って記念撮影し、SNSで画像をシェアすれば、今守らなければならない生き物たちへの思いを多くの人と共有できる。また、ナショジオのTwitterとインスタグラムでは、絶滅動物たちや地球への願いも募集しているので、神社の絵馬に願いごとを書くように、絶滅動物たちへの思いをハッシュタグ「#RevivalZoo」をつけて投稿するのもいい。動物たちがやってくるスクリーンの背景に、自分の言葉が映し出されるかもしれない。

様々な動物たちのことを知る機会に

インスタレーションのほかには、この3種以外の絶滅動物、ニホンオオカミやステラーカイギュウ、カロライナインコなどを紹介するパネルも設置されているので、より多くの情報に触れることができる。

ニホンオオカミやステラーカイギュウなどその他の絶滅動物について解説するパネルもニホンオオカミやステラーカイギュウなどその他の絶滅動物について解説するパネルも

また、ナショナル ジオグラフィック エクスプローラーで写真家のジョエル・サートレイが世界中で暮らす約2万種の鳥、魚、爬虫類、哺乳類、両生類、そして無脊椎動物を撮影することを究極のゴールに据えて撮り下ろしている、地球上の動物たちの記録『動物の箱船 PHOTO ARK』など、興味深い書籍も展示されているので、直接手に取ってみると知らなかった世界への扉が、より大きく開くことだろう。

手遅れになる前に、できることを。「REVIVAL ZOO 再生動物園」は大きな気づきのきっかけを見つけられる場となるかもしれない。開催期間は4月24日まで(11時から21時)。入場は無料。

ナショナル ジオグラフィックを運営するディズニーは、「Disney Planet Possible(ディズニー・プラネット・ポッシブル)」という取り組みを行っている。それは、より明るく持続可能な未来を目指すもの。グローバルで、見る者が地球について学ぶことができるよう、環境フットプリントの削減、野生動物とその生息地の保全、そして行動を喚起するような物語を生み出している。さらに、より明るい未来のために何が出来るか「Picture What’s Possible」を合言葉に、可能性を一緒に自由に想像してみようという試みも実施。4月のアース月間に、地球の未来に希望が持てる写真や、「REVIVAL ZOO 再生動物園」など関連イベントへのコメントをハッシュタグ「#DisneyPlanetPossible」をつけて投稿することで参加できる。
《牧口じゅん》

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