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奈良市、保護犬・保護猫の譲渡活動に取り組み犬・猫の殺処分ゼロを達成

奈良市、犬・猫の殺処分ゼロを達成
  • 奈良市、犬・猫の殺処分ゼロを達成

平成31年度、奈良市では自然死と安楽死を除いて、「殺処分ゼロ」を達成した。

同市では、「犬猫の殺処分ゼロ」を目標に掲げ、保護犬・保護猫の引取数減少や新たな飼い主への譲渡機会の拡大に向けた様々な取組を推進してきた。その結果、平成20年度には663頭だった殺処分が、平成31年度は0頭となった。

同市による動物の引取数減少に向けては、認定店4店舗で犬猫を販売する際、マイクロチップの装着と同市の犬猫譲渡制度の取り組みについて広報し、購入者には終生飼育の誓約を実施。また、平成30年度からは、飼い主のいない猫への繁殖制限手術補助金制度や、民間の同様の制度であるどうぶつ基金を活用し、市民とボランティアの協働により、飼い主のいない猫の繁殖制限などの取り組みを行った。

動物譲渡の拡大に向けては、登録したボランティアに保護犬・保護猫の譲渡を委託。譲渡までの間適切な飼養管理を行う譲渡ボランティア制度や、保護された幼齢猫を生後2か月まで預かり、ミルク給餌や排泄などの世話を行うミルクボランティア制度、ミルクボランティアに預託期間中にかかった医療費の一部を謝礼として支払う医療助成制度を設けた。

このような取り組みを行ったことにより、平成20年度から平成31年度の10年間で殺処分数は大幅に減少し、ここ数年では譲渡数も大きく増え、ついに「殺処分ゼロ」を達成した。

令和2年度は、飼い主のいない猫への繁殖制限手術補助金の上限額引き上げや、譲渡会・譲渡相談会の定期的な開催、民間の動物譲渡情報掲示板サイトへの掲載などなどさらなる取り組みを予定している。

《鈴木まゆこ》

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