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アニコム損保、「犬の熱中症週間予報」の配信を開始

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  • 熱中症の発生場所の内訳
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  • 熱中症になった場合にかかる費用

アニコム損害保険は、“無くせる病気”である「熱中症」の予防啓発のため、2013年から毎年「犬の熱中症週間予報」を配信しており、今年も4月22日より配信を開始した。

例年熱中症が増加する傾向にあるGWを控えた4月22日から半年間、アニコムグループの各種SNSアカウント(LINE、Instagram、Twitter、Facebook)にて、毎週金曜日から1週間分の予報が配信される。

「犬の熱中症週間予報」は、ライフビジネスウェザーの鈴木勝博氏(気象予報士/獣医師)とアニコム損害保険が開発した独自の熱中症指標を元にしている、“犬のための”天気予報。犬の体高や代謝などを考慮した指標と1週間分の気象情報から、全国主要10都市の熱中症注意レベルを「厳重警戒」「警戒」「注意」「やや注意」の4段階で表示している。

コロナ禍でおうち時間が長かった2020年。今年もまた、外出を控えて自宅で過ごす日々が続くであろうことが予想される。ただし、外に出ないからといって熱中症にならないわけではない。同社の調査によると、実は屋外での熱中症よりも、屋内での発生の方が多いということが分かっている。

人間でも、自宅での熱中症に注意喚起がなされているが、それは犬も同様。部屋の中は、しっかりと冷房をかけて、室温25度くらいをキープすることが重要だ。

また、熱中症といえば「夏」に起きるものというイメージが一般的。実際に1年間のうち、犬の熱中症の診療件数が最多なのも8月となっている。しかし実は、犬の熱中症は5月から6月にも注意が必要だという。

4月から5月にかけては、診療件数が4倍に増えている。春の温かさが徐々に暑さに変化し、朝晩の寒暖差が大きいこと、身体がまだ暑さに慣れていないことなどが、熱中症を引き起こす原因になる。湿気が多く、蒸し暑さの増す6月の梅雨時も、暑さに弱い犬にとっては非常に辛い時期となっているとのこと。

犬種別の熱中症の発生割合では、大型犬(バーニーズ・マウンテン・ドッグやゴールデン・レトリーバー、ラブラドール・レトリーバー、秋田犬など)や短頭種(フレンチ・ブルドッグやパグ、ペキニーズ)、長毛種(ボーダー・コリー、キャバリアなど)といった犬種が並んでいる。こうした犬種は身体に熱がこもりやすく、他の犬種と比べても熱中症になりやすいため、屋内外問わず注意が必要だ。

熱中症をおこしやすい年齢についても傾向があり、人間と同じく、犬も高齢になるほど熱中症のリスクが高まる。特にシニア期である7~8歳を超えると熱中症になる割合も上がることが分かっており、シニア犬と暮らしている場合は、より一層注意が必要。

犬が熱中症になった場合の治療方法として、まずは体を冷やし(自宅でも応急処置として可能)、症状次第では脱水を補うための点滴を行ったり、ショック症状や脳炎を防ぐためのステロイド剤の投与を行ったりする。

こうした熱中症の治療にかかった金額を調べたところ、年間平均診療費は2万0060円だった。さらに症状が重い場合などで入院を伴うと、年間平均診療費は6万4976円となり、非常に高額な医療費がかかっている。熱中症は、犬や飼い主が辛い思いをするだけでなく、家計への負担も大きい病気であると言える。

同社は、「犬の熱中症週間予報」を日々の散歩や愛犬との外出時の参考にしてもらうことで、飼い主の予防意識が高まり、犬の熱中症が無くなることを目指しているとしている。

調査は、2018年度にアニコム損保の「どうぶつ健保」に契約した犬59万0384頭(全年齢)を対象とし、犬種は1000頭以上登録があったもののみを抽出しているとのこと。

《鈴木まゆこ》

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