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セイバン、京都芸術大学と共同開発した「盲導犬ハーネス」を関西盲導犬協会に寄付…4月28日は「国際盲導犬の日」、5月22日は「補助犬の日」

セイバン、京都芸術大学と共同開発した「盲導犬ハーネス」を関西盲導犬協会に寄付
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ランドセルメーカーのセイバンは、京都芸術大学と共同開発した盲導犬ハーネスを、関西盲導犬協会へ寄付した。

盲導犬が日本に導入されて約80年、ハーネスの形は機能面を考え改良されることはあっても、そのデザインはほとんど変化しておらず、特に外観に配慮されたデザインではなかった。そこに着目した京都芸術大学准教授の大江孝明氏が、金属パーツと皮革素材の結合のノウハウを持つセイバンへ声をかけたことで、今回の共同開発および寄付が実現した。

ハーネスのデザインは、現代社会におけるハーネスの課題と向き合うため、盲導犬ユーザーとの対話や暗闇の中での生活を体験するワークショップ、目隠した状態での盲導犬との歩行とその観察などを通して、ユーザー・盲導犬・その姿を見かける人それぞれの視点に立って試行を繰り返すプロセスから生まれたという。具体的には、歩行時にハンドルを握りやすいか、盲導犬の動きを把握しやすいか、盲導犬のからだに負担がない形状か、ハーネスが与える印象が器具的でないか、長く使用できる耐久性があるかといった点を考慮。関西盲導犬協会職員が実際に訓練をする中で繰り返しモニタリングを行った。また、盲導犬と生活をする中では、イスの下やテーブルの下に入るシーンがあるが、その際にハーネスのハンドルが邪魔で身動きできないという事態が起こらないかといった点にも配慮している。

日本での盲導犬ユーザーは、約930人(2020年3月時点)いるが、日本社会における盲導犬や補助犬への理解はまだまだ低く、身体障害者補助犬法(補助犬法)などで認められているにもかかわず、盲導犬(補助犬) 同伴による施設利用を断られるということが少なからず起きているのが現状だ。

セイバンと京都芸術大学は、この活動が盲導犬(補助犬)について広く知ってもらうきっかけとなり、盲導犬とそのユーザーが、より快適に暮らせる社会になることを願っているとしている。

《鈴木まゆこ》

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