動物のリアルを伝えるWebメディア

すぐ病院? 猫の尿トラブル、注意したいサインや予防法

イメージ
  • イメージ
  • イメージ
  • イメージ

肌寒くなってきましたね。この時期は猫ちゃんのおしっこトラブルが多くなってくる季節でもあります。気温が下がり飲水量が落ちてくることが一つの要因と言われています。いつもよりトイレに行く回数が多い、おしっこの姿勢のまま動かないなど気になる様子があっても、病院に行くタイミングは難しいですよね。そこで今回は猫ちゃんのおしっこトラブルについて、注意したいことや予防法をまとめました。

おしっこトラブルのサイン

猫のおしっこトラブルには膀胱炎や尿路結石、膀胱腫瘍などがあり、それらを全て含めて「下部尿路疾患」と呼ぶこともあります。

下部尿路疾患は症状が進むと食欲や元気の低下、血尿、など肉眼でも明らかにわかる症状が出てきます。ですが初期症状はいつもと少し違う? 程度の場合も。できるだけ初期のうちに治療を開始した方が回復も早いため、以下のような症状が出た時は病気の可能性を疑ってください。

・頻回にトイレに行く
・一回の尿量が少ない
・排尿姿勢を取ったまま動かない
・おしっこの色が濃い
・おしっこの臭いがきつい
・落ち着かずウロウロしている
・粗相する
・排尿時に鳴く

猫に多い尿路疾患

猫は元々砂漠に生息していたことから、少ない水分でも生活ができるような身体になっています。ところがその体質が、現代では尿路疾患を起こしやすい原因となってしまいました。ゆえに猫とは切っても切り離せない病気の一つで、生涯お付き合いしていくものと考えておきましょう。

尿路疾患は猫種や年齢に関わらず発症しますが、特に尿道が狭い男の子方が発症しやすく一度発症すると繰り返しやすいのが特徴です。中でも特に多いのは膀胱炎と結石で、膀胱炎は抗生剤の内服薬、注射薬で治療を行います。結石には石を溶かすような療法食を使用します。石が消えない場合は外科的な手術で石を取り除く必要があります。

また、どちらも繰り返してしまわぬよう、回復後も療法食などでケアしていく必要があります。

病院に行くタイミング

おしっこトラブルは何より猫本人が辛いものです。上記にあげた初期症状どれか一つでも出てくるようであれば速やかに動物病院を受診しましょう。

また結石ができている場合、おしっこが全く出ない状態になることがあります。この状態が数日続くと、本来尿として排出される毒素が身体に回ってしまい腎臓などの臓器が大きなダメージを受け、さらに進行な病気を発症してしまうことも。おしっこトラブルに様子見は厳禁です。

受診時は尿検査を行うため、持参できるようであれば自宅で採尿し持っていきましょう。ただしまとまった量の尿が出ない、猫砂が吸ってしまって難しい、といった場合には無理をせず動物病院にご相談なさってくださいね。

予防や対策は?

おしっこトラブルの対策として自宅でできることは、まず排泄環境を整えてあげること、そして飲水量をあげることです。猫は非常にきれい好きな動物です。トイレはこまめに交換し常に清潔な状態を保ちましょう。またトイレのサイズも体の一回りから二回り大きいものを選んであげると理想的です。

そしてしっかり水分をとってもらいましょう。水飲み場を複数設置する、自動給水機を使い新鮮なお水がいつでも飲めるようにするなどもいいですね。どうしてもお水を飲んでくれない時はウェットフードを使い食事から水分を取ってもらいましょう。しっかり水分を取ることで尿が凝縮されるのを防ぎ、おしっこトラブルへの対策をとることができます!

イメージイメージ

おしっこトラブルを引き起こすと、落ち着きがなくなりゆっくり休むこともできなくなってしまいます。そんな辛そうな愛猫ちゃんを見ていると、飼い主さんまで辛い気持ちになってしまいますよね。一年の中でも一番トラブルが起きやすい季節に入ります! しっかり水分を取り、異変があった時にはすぐに気が付いてあげられるよう目を光らせておきましょう。

《吉田つぐみ》

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top