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【ズボラ女子とわがままウサギ vol.18】葬儀屋さん選びで感じた、ペットビジネスの問題

ホーランドロップイヤーのけまり
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棺代わりのただの段ボールやラジカセでのお経など、大切な「けだま」を最大限に弔ってあげたいという気持ちを馬鹿にされているような対応に、後悔しか残らなかった初めてのペット葬儀。そんな衝撃的な対応は、まだまだ続きました。

全てが適当にしか感じなかったお葬式

前回お話した通り、最後まで「けだま」のために出来ることは何でもやってあげたいという思いで、一番高いコースを選択した私。ラジカセから流れるお経が終わった後は、火葬という流れでした。

これで、チェスナット色のフワフワした可愛い姿とお別れかと気を取り直し、火葬炉に入れられるまでを見届けます。それから約1時間後に、お骨上げ。今回私が、一番高いプランを選んだ最大の理由は、この個別火葬と自分でお骨上げができるという項目が、私にとって必須だったからです。しかし、そんなお骨上げの際も、三欠片ほど自分で骨壺に入れるとすぐに、「では、残りはこちらでやっておくので、元の部屋にお戻りください」と、コースのプログラムに明記されていたにも関わらず、打ち切られてしまいます。

その後、骨壺に収められたけだまを返してもらえはしましたが、一切悲しみに浸る時間は与えられず、骨の一部を肌身離さず持ち歩けるペンダントやキーホルダーなどのセールストークを開始。私は、イライラする気持ちを抑えながら、けだまを抱えて帰宅しました。しかし、あり得ない対応はそれでは終わりません。

自宅にけだま用のスペースを作り、骨壺を飾ろうとした際に気付いたことですが、骨壺に記載された享年は1歳3か月。実際は3歳です。もちろん、ペットの葬儀屋さんもビジネスであることは理解しています。そのため、他人のペットが亡くなったことなんて、ただのお客さんが増えてラッキーとしか考えていないのかもしれません。しかし、選んだ葬儀屋さんによって、ここまで適当な扱いをされるとは、想像もしていませんでした。

こうして、けだまのお葬式は、愛ウサギのために出来る限りの弔いをしてあげたいと思う私の気持ちを踏みにじられた1日となりました。

1回目の後悔を踏まえて選んだ移動火葬サービス

けだまの時の失敗を踏まえ、「けまり」の弔いは「火葬」だけして返してもらえればいいと考えた私が選んだのは、出張火葬サービスでした。と言っても、元々そういうサービスがあることを知っていたわけではなく、「ペット 葬儀」などでネット検索をすると、ヒットするサービスのほとんどが出張火葬サービスだったのです。

私は、もうけだまの時のような思いはしたくなかったので、ちょうどいいサービスだと思い、検索でヒットした中の一店舗を選んで電話をかけてみました。けまりをキレイな状態のまま火葬してあげたかったので、希望日は翌朝。出張火葬サービスを謳うサイトのほとんどには、「24時間・365日受付」や「当日受付可能」などの記載があったので、多少の時間調整はあったとしても、当然、希望した日時に来てくれるものだと思い連絡をしたのですが、何件電話をかけても「明後日になりますね」、「2~3日なら、置いていても大丈夫なので」というような無責任な返答ばかり。サイトに書いてある、“親身な対応”とは程遠いものでした。

私は「またか」と、うんざり。再び、ペットビジネスの闇を感じさせられます。別のサイトの全く違う電話番号に電話をしたにも関わらず、何件かは同じ会社につながったりと、驚くような事実がドンドン出てきて、電話をかければかけるほど、嫌な気持ちにさせられる結果となりました。

それでも、けまりをこのまま放っておくわけにはいきません。「キレイなまま送り出してあげたいのに」。悲しみと絶望で、どうすればいいのか分からなくなっていると、携帯に着信がありました。それは、私が電話をかけたペット葬儀屋さんの1件からの折り返し。唯一、電話に出なかった所からでした。

そして、「明日の朝11時でよければ伺えます」と言うのです。私は希望の日時だったことに加え、他のサイトの雑な電話対応に比べ、かなり感じが良かったで即決。折り返しの連絡をくれたお店に、火葬を依頼することを決めました。

先川知香:モータージャーナリストとして全国各地を駆け回る、乗り物が大好きな干物系女子。ウサギの「けだま」と出会ったことをきっかけにウサギの魅力に夢中になり、現在は3代目愛ウサギの「ゴジラ」と同居中。

《先川知香》

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