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【ズボラ女子とわがままウサギ vol.17】ペットのお葬式について…過去の後悔

ホーランドロップイヤーのけまり
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ある程度の覚悟はしていたものの、体調の急変で、想像以上に早くお別れの日を迎えてしまった私と「けまり」。家に連れて帰って来た後に大変だったのは、お葬式の準備でした。

色々な選択肢が用意されているペット供養

病院から帰って段ボールを開けると、無防備に寝ているようなけまりの姿は、「もしかしたら明日の朝、普通に起きて、いつものようにチモシーを食べているかもしれない」と、少し期待してしまうぐらいの可愛いさでした。

私はエアコンの温度を最大限に下げて部屋をガンガンに冷やし、氷枕や保冷剤を敷いたベッドに寝かして眺めたり、話しかけたりしていましたが、先代の「けだま」とお別れした時の経験から、できれば早く火葬をしてあげたいという考えがずっと頭の片隅にありました。

しかし、けだまの時にお願いしたペット葬儀業者にとても嫌な思いをさせられたので、どこに頼めばいいのか全くわかりません。もう、けだまの時みたいな思いはしたくなかったのです。

最後に後悔しないために知っておいてほしいこと

私も全てを詳しく知っているわけではありませんが、ペットを弔う為のサービスはいくつかあり、一番代表的な方法は、市町村に火葬を依頼する方法だと思います。費用も、体重や大きさで決まっていて、大体2000円から3000円と安価です。

しかし、私は子どもの頃、実家で飼っていた犬とお別れをした時に、両親がこの方法を選択し、同時期に持ち込まれた他のペット達と合同で焼かれてしまうことや、遺骨が戻ってこないことなどで少し寂しい気持ちになった記憶があったので、けだまとお別れする際、その方法は選択肢にはありませんでした。

できることならキチンとしたお別れがしたいし、火葬も個別にしてほしい。遺骨も自分で拾って骨壺に収めたいし、けだまを家に連れて帰りたい。そう考えていたのです。

そして、いつも通勤などで通る道沿いにペット葬儀の大きな看板があったことを思い出し、そこに問い合わせてみることにしました。

すると、2日後の午前中なら空いているということだったので、その日時で予約することを決めます。

ここで、まず1つ目の後悔が発生。自治体に火葬をお願いするのは嫌だという一心で、以前から見かけていた看板のペット葬儀屋さんに決めてしまったのですが、お葬式が2日後となると、丸1日部屋に寝かせておくことになります。そうなると、部屋とけだまの体をいくら冷やしていても、やはりどうしても少しずつ腐敗が進んでいることを感じざるを得ませんでした。

その姿を見ていると、別れたくない気持ちと綺麗な姿のうちに火葬してあげたい気持ちで、さらに苦しさがこみ上げてきます。

悔しくて、悲しくて…

そして、2つ目の後悔。それは、選んだペット葬儀屋さんについてでした。

予約をした時間にけだまを連れて行くと、3種類のサイズの立派な木箱と仏壇のようなものが置かれた部屋に通され、まず料金体系の説明がありました。コースは3種類。簡単に説明すると、他のペットとの合同火葬し、遺骨は戻ってこないコースが1万円、個別火葬ではあるものの、火葬には立ち会えず、遺骨だけ返却してもらえるコースが2万円、個別火葬で火葬立ち合い有り、遺骨を自分で骨壺に収められるコースが4万円というような、コース設定だったと思います。

私は、最後の最後までけだまと一緒にいたかったので、迷わず4万円のコースを選択。すると、「では、ここに入れてください」と、目に前に段ボール箱が置かれたのです。

「え? あの立派な木箱に入れてくれるんじゃないんだ」。これがまず、1つ目の驚きでした。

そして、「では、お別れをしてください」と、けだまを入れた段ボールを仏壇の前にある台に置き、今ではほとんど見かけることのなくなったラジカセを出してきて再生ボタンを押すと、そのままスタッフは部屋から出て行きました。すると、ラジカセからは、お経が流れ始めたのです。

私は、なんだかバカにされているようで、悔しくて、悲しくて、この葬儀屋さんを選んだことを心から後悔したのでした。

《先川知香》

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