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金属バネの特徴を生かした猫じゃらしやペットベッド…キュリオスプリング【インターペット2022】

ペット用ベッド「ばねぐら」(※クッションは付属しない)
  • ペット用ベッド「ばねぐら」(※クッションは付属しない)
  • 細く加工したバネを使用。通気性の良さにこだわった構造になっている
  • 上部はオプションのアルミシートに替えることもできる
  • バネと医療用のカテーテルなどに採用されるワイヤーを使った猫じゃらし「ばねじゃらし」
  • ばねじゃらしの先端部分
  • ペット用ベッド「ばねぐら」
  • ソーラー電池で動く「ぼっちじゃらし」。スマホのライトで電池部分を照らせば日が当たらない時間帯でも動かすことができる
  • 壁掛けタイプの「ぼっちじゃらし」(参考出品)

東京ビッグサイトで開催された第11回インターペット。金属バネの町工場を母体とするキュリオスプリングは、独自のペット用アイテムを展示していた。

きっかけは約10年前に工場内の野良猫を保護するようになったこと。今では敷地内の猫ハウスに15匹ほどが暮らしているという。代表取締役の大森渉氏は、「始めは商品化する予定はなかったのですが、仕事で使っているバネや特殊なワイヤーなどで猫のおもちゃを作っていました。するとすごくじゃれてくれて、バネとの相性が良いことがわかった」と話す。これまでBtoBの事業を行ってきたが、消費者に直接届ける製品も作りたいとの思いから生まれたのが「ばねじゃらし」だ。

ばねじゃらしの特徴は、グリップと先端にバネを用い、医療用のカテーテルなどに使用されるニッケルチタン製の超弾性ワイヤーを採用している点。通常の金属製ワイヤーよりもしなりがあり、曲げてもすぐ戻る。軽く揺らすだけで、猫の狩猟本能をくすぐる予測不能な動きを生み出すことができる。

開発にあたって苦労したのは、先端のおもちゃの交換部品だという。遊んでいるうちにおもちゃが猫に取られてしまったりボロボロになってしまうことがある。そのためにおもちゃ部分の交換は必須だが、簡単に交換できることと独特の動きを殺さないために軽い素材にすることを両立するのは大変だったそうだ。釣具に使用されるような金属の部品も検討したが、重くて動きが制限されてしまう。結果的に採用したのが、携帯電話のストラップなどに使われるプラスチック製のパーツだ。軽量かつ頑丈な部品で、「これがなかったらここまでの動きは実現できなかった」(大森氏)という。

新製品として展示されていたのは、ペット用ベッドの「ばねぐら」。人間用のソファに使用されるバネを細く加工し、猫の体重でもしなるようにした(体重12kgまでであれば小型犬も使用可)。通気性が高く、ノミ・ダニなど虫の発生を押さえ、湿気も溜まりにくい構造になっている。上部のフェルトシートは取り外して洗濯することも可能。大森氏によれば「猫にも清潔で快適な寝床をと思い、試しに作ってみたら心地よさそうに使ってくれました」とのこと。夏場は涼しく過ごせるようにと、熱伝導率の高いアルミのシートをオプションで用意した。現在、クラウドファンディングサイト・Makuakeにて先行予約を受け付けている(5月13日まで)。

ブースには、試作品として壁掛けタイプのソーラー電池で動くばねじゃらしや犬用のおもちゃも展示されていた。大森氏は「これまで培ってきた技術を生かして、バネの新しい可能性を見出しながら、これからもペット向け製品を生み出していきたい」と語る。

《REANIMAL編集部》

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