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保護犬・保護猫という存在を知ってほしい…SPA【インターペット2022】

SPAブース(インターペット2022)
  • SPAブース(インターペット2022)
  • SPAブース(インターペット2022)
  • SPA代表理事の齋藤鷹一氏。愛犬のもみじちゃんと
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  • もみじちゃんは広島県で保護された元野犬の女の子
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フードや雑貨などペット関連企業を中心として始まった国際見本市「インターペット」は、今年で11回目を迎えた。3月31日からの4日間で4万人を超える来場者があり、日本最大級のペットイベントへと成長した。

保護団体の初参加

今回は、これまでになかった新しい分野からの参加もあった。東京都大田区で、犬猫の譲渡を行っているNPO法人SPA*。JR大森駅前の商店街にある、ガラス張りの明るい施設で保護された犬と猫の世話をしながら里親を探す活動をしている。

オープンな雰囲気と交通の便の良さから、「通りすがりに立ち寄る」地域住民や遠方からの訪問も多いという。譲渡会では決められた日時に会場まで出かける必要があるが、SPAではいつでも気軽に保護犬・保護猫に会うことができる。齋藤鷹一 代表理事は、「いつでも、誰でも来られるようなオープンスタイルな施設も増えてほしい」と語る。

保護犬・保護猫という存在

出展の目的は、保護犬・保護猫という存在を知ってもらうことだという。「“わんちゃん可愛い。このネコちゃん綺麗”という声が聞こえてきます。今回はそれでいいと思います。インターペットは、“保護犬や保護猫ってこういうことなんだ”と知っていただく、とても良い機会になりました」と手ごたえを感じているという。

今後は、共同出展やローテーションなどにより、他の保護団体とも協力したいそうだ。「SPAだけが注目される必要はありません。私たちが活動することで、保護犬・保護猫という存在や全国の団体さんのことも、もっと知ってもらえるようになればいいなと思っています」とのことだ。

活動が進めば譲渡される犬や猫の数も増える。一方で、保護できる頭数には限りがあり、もどかしさを感じることも多く「自分との戦いです」と話す。SPAの願いは、保護・譲渡する施設がもっと増え、1つでも多くの命が救われることだ。今後は企業との提携にも、より積極的に取り組んでいきたいという。

ペットの保護に関しては、最後まで責任をもって世話をする「終生飼養」の意識向上も欠かせない。SPAなどが努力を続ける保護・譲渡活動が広く知られることで、飼育放棄につながる安易な衝動「飼い」、無計画な繁殖や多頭飼育崩壊といった問題への意識も高まるだろう。「蛇口を閉める」活動と合わせ、人間の都合で不幸になる命が少しでも減る世の中になることが望まれる。

* 施設の運営時間についてはSPAのHPやSNSにて要確認
《石川徹》

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