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犬猫の誤飲、平均手術費は約8.9万円…PS保険調べ

犬猫の誤飲に関する診療費の調査
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ペット保険の「PS保険」を提供する少額短期保険会社のペットメディカルサポートは、2021年の1年間で、ペットの誤飲に関する保険金請求を行った2702人を対象に、診療費と日数・回数に関する集計を実施し、その結果を発表した。

まず、ペットの誤飲による平均の通院費と通院日数、1日あたりの平均通院費を集計。通院費の全体平均は2万1032円で、最も安価なのは小型犬の2万283円、次いで猫の2万1311円、大型犬の2万3141円となり、最も高額なのは中型犬の2万3394円だった。

通院日数では、全体平均が1.9日で、猫が1.8日、小型犬が1.9日、中型犬が2.0日、大型犬が2.1日と、体格が大きくなるにつれて長くなることがわかった。1日あたりの通院費では、全体平均が1万1057円で、猫が1万1544円と最も高く、次いで中型犬が1万1445円、大型犬が1万1115円、小型犬が1万868円という結果になった。

PS保険では、契約者が最も保険金請求する「通院補償」を標準に設定。また、免責金額を設けておらず、1日あたり1万円まで、通院日数20日間まで、年間最大20万円までを補償している。

次に、ペットの誤飲による平均の入院費と入院日数、1日あたりの入院費を集計。入院費の全体平均は6万2121円で、最も安価なのは中型犬の5万4930円、次いで小型犬の5万9282円、猫の6万8776円、最も高額なのは大型犬の7万3087円だった。大型犬が最も高かったが、猫においては体格によらず比較的高いことがわかった。

入院日数では、全体平均が3.2日で、猫が3.7日と最も長く、次いで小型犬が3.1日、大型犬が3.0日、中型犬が2.8日という結果になった。1日あたりの入院費で見ると、全体平均は1万9438円、猫が1万8634円と最も安価で、次いで小型犬が1万9062円、中型犬が1万9593円、大型犬が2万4362円と体格が大きくになるにつれて高くなっていく。

PS保険では、「入院補償」を標準で設定。この入院補償については、免責金額を設けておらず、1日あたり2万円まで、入院日数30日間までを補償している。

続いて、ペットの誤飲による平均の手術費と手術回数および、1回あたりの平均手術費を集計。手術費の全体平均は8万8983円で、最も安価なのは中型犬の8万1169円、次いで小型犬の8万5321円、猫の9万3569円、最も高額なのは大型犬の10万8894円だった。

手術回数は全体平均が1.04回、小型犬が1.04回、中型犬が1.02回、猫が1.02回といずれもほぼ1回であるのに対し、大型犬は1.09とやや多いことがわかった。1回あたりの手術費で見ると全体平均は8万5928円、中型犬が7万9666円と最も安価で、次いで小型犬が8万2424円、猫が9万1639円、大型犬が10万183円という結果だった。これらのことから、手術費についても大型犬が最も高く、猫は体格によらず比較的高いことがわかった。

PS保険では、1回あたり10万円まで、年間2回、最大20万円までを補償している。なお、2回目の手術は、1回目と異なる原因の場合に限る。

最後に、誤飲による保険金請求を行った猫と犬(小型犬、中型犬、大型犬)の割合を年齢別で調べたところ、種別や体格によらず、1歳未満の割合が最も高く、ほぼ加齢とともに下がるという結果となった。ただし、何歳になっても誤飲の恐れがあることも明らかになった。

犬や猫が食べられないもの、本来食べ物ではないものを飲み込んでしまうと、中毒を起こしたり、開腹手術をして長期入院が必要になるなど、高額な診療費がかかる場合がある。そのため、犬や猫にとって危険なものは密閉し、外に出しておかないよう十分注意することが必要だ。

■調査概要
調査対象:ペットの誤飲に関する保険金請求を行った同社の保険契約者
有効回答数:2702人
集計期間:2021年1月1日~2021年12月31日
備考:グラフの割合は、小数点以下第1位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない

《鈴木まゆこ》

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