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見過ごし注意! 愛犬のヘルプサインを見極めよう

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愛犬との生活が長くなるにつれ、癖や性格、食の好みなど飼い主さんはより詳しく把握できるようになりますよね。でもそんな愛犬がいつもと少しだけ違う素振りを見せたらどうしますか? 

「好みが変わったのかしら?」程度の些細な変化でも、実はワンちゃんにとっては不調や病気のサインだったりします。そこで今回は、病院でよく聞く病気のサインについてご紹介します。

未避妊の女の子に見られる多飲多尿

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筆者を含め動物病院のスタッフは
、未避妊の女の子が体調不良でいらした際はまず多飲多尿の症状が出ていないか確認します。なぜかというとこの症状、子宮内に膿が溜まる「子宮蓄膿症」の代表的な症状だからです。改めて問診を取ると数週間前から明らかに飲水量が増えていた、というケースがほとんどです。

子宮蓄膿症は、放置すれば全身状態が悪化し命を落としかねません。基本的には早急な手術が必要となるため、体力が落ちてしまう前に発見し手術を行うことが理想的です。避妊手術を行っていない場合には、普段から飲水量を把握しておきましょう。特にヒート終了後は発症する可能性が高いため注意が必要です。

尻尾をふらない、段差を上がらない

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こちらは特に小型のワンちゃんによく見られる症状です。食欲はあるけど何となくいつもより動かない。散歩も行くけど段差を避ける。など病院に行くか悩んでしまうような軽度の症状の場合もあります。

このような症状が出ているワンちゃんの多くは首や腰に痛みを感じています。抱き上げる際に「キャン!!」と鳴くようなことがあったら痛みが強い可能性もありますので、腰や首に負担がかからないよう体全体を支えるように抱いてあげましょう。動物病院で処方される痛み止めの内服や注射で回復することがほとんどですが、獣医師の判断でレントゲンなどの精査を行うこともあります。

シニアの子に見られる削痩や多飲多尿

シニアになってくると体にも様々な変化が出てきます。若いころに比べれば多少は筋肉が落ち体重が落ちるのも仕方がありません。ですがしっかり食べているにも関わらず極端に体重が落ちてくる場合や、飲水量が増える、透明で多量の尿が出る場合などは要注意。ただの老化ではなく慢性の腎不全を発症している事があります。

人間同様内臓も老化しますので、老齢のワンちゃんの慢性腎不全は決して珍しくありません。残念ながら一度失った腎機能を戻すことはできないため、内服薬や自宅で行う皮下点滴などで進行を遅らせる治療を行います。そのためシニア期の腎不全は早期の発見がとても重要になってきます。飲水量はもちろん尿の色やにおいも意識しておくと、速やかに気が付くことができますよ。

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こういったサインが出ていても数日~数週間様子を見てしまう方も少なくありません。口を聞くことができない愛犬に代わり、不調のサインをいち早く拾ってあげましょう。心配のし過ぎということはありませんから、気になる事があるときは些細なことでも動物病院のスタッフに声をかけてみてくださいね。

《吉田つぐみ》

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