アメリカ合衆国農務省（USDA）傘下の「国立動物検疫研究所（NVSL）」は、8月17日、ユタ州にある2か所の農場で養殖されているミンクから新型コロナウイルスが検出されたと発表した。
アメリカでは、初のミンクの感染例となる。両方の農場では、人間が新型コロナウイルス感染症に罹患していたことも報告されている。
ミンクが新型コロナウイルスに感染する可能性
REANIMALで報じたように、今年の5月にはオランダの農場でミンクが新型コロナウイルス陽性と確認された（関連記事）。その他スペインとデンマークでも報告されており、ミンクは同ウイルスに感染する可能性が知られている。
人間から動物への感染の可能性
これまで同様、ミンクを含め動物が新型コロナウイルスの人間への感染に影響を持つというエビデンスは見つかっておらず、動物からヒトへの感染リスクは低いと考えられている。一方でUSDAは、濃厚接触を通して人間から動物が感染する可能性を指摘している。したがって、感染が疑われる飼い主は他の人だけでなくペットにも感染させないよう注意を払うことが重要である。
アメリカで陽性が確認された動物
以下はUSDAが発表した、アメリカ国内で動物の陽性が確認されたケースである（注記の無い場合はPCR検査による確認）。全てにおいて、新型コロナウイルス感染症に罹患した人間との濃厚接触が確認されているそうだ。なお、6月1日に犬の初感染例として報告されたジャーマンシェパード（関連記事）は7月に悪性リンパ腫で死亡したが、新型コロナウイルスとの関連性は分かっていない。またその他の動物に関しては、今のところ死亡したとする情報は入っておらず無症状もしくは完治したと考えられる。
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4/4 トラ4頭からPCR検査によって検出（ニューヨーク）
4/15 ライオン3頭（ニューヨーク）
4/22 ネコ2匹（ニューヨーク）
6/1 犬（PCRおよび抗体検査；ニューヨーク）なお、同居犬も抗体検査で陽性を確認
6/1 ネコ（ミネソタ）
6/4 ネコ（イリノイ）
6/24 犬2頭が抗体検査で陽性（ニューヨーク）
7/1 犬（ジョージア）
7/8 犬（テキサス）および猫（カリフォルニア）
7/9 犬（サウスカロライナ）
7/15 犬（アリゾナ）
7/21・22 猫2匹（テキサス）
7/22 犬5頭・猫4匹（ユタ、ウィスコンシン、ノースカロライナにおいて行った調査の抗体検査で確認
8/3 犬（ルイジアナ）
8/11 犬（ノースカロライナ）
8/12 猫2匹（ニューヨークで行われた調査で抗体検査によって陽性を確認）
