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【ズボラ女子とわがままウサギ vol.20】愛ウサギへの気持ちと重度のペットロス

ホーランドロップイヤーのけまり
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「けだま」と「けまり」、歴代2羽の愛ウサギとの生活で私は、ウサギの可愛さやペットを家族に迎えることによる幸福度の高さを知ると同時に、その命に責任を持つということの大変さを改めて感じることになりました。

ペットに対してできることの限界

この連載の読者には伝わっていると思いますが、私は2羽の愛ウサギに対して、私ができる限りのことはしてきたつもりです。しかし、ウサギたちと一緒に暮らしていくにあたり、気になり続けていたことがあります。それは、1人暮らしの私では、やってあげられることに限界があるということ。

例えば日中は仕事があるので、どうしても1羽でお留守番になってしまいます。それなら、2羽同時に飼えばいいと思う人もいるかもしれませんが、ペットを飼うにもお金がかかるため、簡単に多頭飼いを決断できるものでもありません。そのため、いつも寂しい思いをさせてしまっていたことでしょう。また仕事柄、出張などもあったので、ペットホテルなどに預けることも多く、その度にストレスを感じていたと思います。

ペットが体調不良を起こした際も同様で、1人で飼っているとタイミングによってはすぐに病院に連れて行くことはできません。けまりの闘病生活においても、新型コロナウイルスの感染拡大によって自粛するという社会情勢が重ならなければ、十分な治療を受けさせることはできなかったと思います。

私が可能な限りできることはやってあげたというだけで、2羽が本当に幸せだったのかというと、どうしても疑問が残ってしまうのです。それらの理由から、私はもう次の子は飼わないと決めていました。

自分自身を追い詰めていたのは…

一人暮らしでは、ペットにやってあげられることの限界を感じていた私ですが、「けまり」がいなくなった後、精神を病むほどのペットロスに襲われます。毎日何かしら忙しく行動していた私が、ベッドから起き上がれず、天井を見つめたまま何時間も過ごしたり、電車の中で突然涙が止まらなくなるなど、その症状は生活に支障をきたすレベルでした。

そんな絶望のどん底のような生活をしていた時に教えてもらったのが、ペットシッターというサービス。ペットシッターは簡単に説明するとペットの出張世話サービスで、料金を支払うことで、シッターさんが自宅に来てペットの世話をしてくれるというものです。

私が愛ウサギ達の世話をできない日でも、いつも暮らしている環境のまま世話をしてくれる人がいるのであれば、私がずっと気にしていた「やってあげられることの限界」を超えられるかもしれない。その可能性を感じられただけで少し気持ちが楽になり、「もし、家族にしたいと思える子に出会えたら、またお迎えしてもいいかもしれない」と考えられるようになったのです。

とはいってもペットロスを完璧に乗り越えられた訳ではありませんでしたが、自分で決めた「絶対に飼わない」という決断が、自分自身をさらに追い詰めていたことに気付くことができました。

《先川知香》

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